ただ聞いてもらった私の体験

こんにちは!コーチングプレイス認定コーチの遠藤幸子です。

だいぶ暖かくなりましたね。うちはもうすぐ3男の卒園式を控えており、いよいよ小学生かと感慨にふけっている今日この頃です。さて、今日のお話は・・・

2年前コーチングと出会ってからずっとコーチングに夢中な私。毎日本を読んだり動画を見たり、興味は尽きません。

そもそも、なぜこんなにコーチングに惹かれたんだろう・・・そう思って考えてみました。そうしたらあることを思い出したんです。

それは、ギャンブル依存症の家族の自助グループに参加したこと。

そこで初めて私は「ただ聴いてもらう」ということを経験し、のちにコーチングにビビビッとくることになったのでした。

依存症の自助グループとは・・・

自助グループってご存じですか?

自助グループとは、同じ問題を抱える人やその家族らが自主的に集まり、仲間と出会い、交流しながら助け合う場所です。

アメリカで1935年アルコール依存症に悩む人々自らが結成したアルコホーリックス・アノニマスというグループが始まり。原則的に専門家などが運営や介入をしない、当事者同士の集まりであることが特徴です。

依存症からの回復を目指す過程で、ありのままの自分が受け入れられる居場所を見つけたい人や、挫折したり失敗した人、アルコールなどに依存しない新しい生き方を仲間と助け合いながら歩んでいきたい人、などが活用する場所です。

家族のグループは、依存症本人たちとは別に、家族(または恋人など)だけで集まります。

家族もまた、依存症本人に依存するという「共依存」に陥っていることが多く、苦しみの分かち合いとともにその「共依存」からの回復を目指すグループなのです。

同じ境遇の仲間と出会いたい

私には離婚経験があり、前の夫はギャンブル依存症で生活が成り立たなくなりました。

すごく悩んでいたけれど、あまりにプライベートなこと過ぎて、親や友達にはほとんど相談できないままでした。離婚してある意味解決した後もずっと消化できない苦しさが残っていました。

思い切って地域の女性センターに相談、その時紹介してもらったのが「ギャンブル依存症の家族の自助グループ」。月に2回ほどミーティングというものをやっているということでした。

同じ境遇で分かりあえる人に話してみたい、出会ってみたい・・・思いきって参加することにしました。

ただただ聞いてもらう

当日、15人ほどが集まっていました。年齢層は30代から60代くらいとバラバラ。部屋にある長テーブルをくっつけて四角くなり、皆で向き合って座ります。

始めにルールの確認(内容は下記のとおり。)

①一人ずつ順番に話をする。 話したくないことは話さなくていい。 パスしてもいい。

②人の話は黙って聞くこと。口をはさんだり、コメントしない。伝えたいことがあれば、ミーティングの後に。

③時間はひとり5分で時間がきたら交代。時間厳守。他の人が話す時間も大切にすること。

④話す時、はじめに名前を言う。全員でその名前を繰り返して呼んであげる。(例えば「幸子です」と言うと、全員が声を合わせて「幸子さん」と言ってくれます。呼ばれたい名前でOK)

そして、いよいよ開始。自分の番が来た時はドキドキしましたが、今の状況や苦しかったことなど一生懸命話しました。

気がついたら泣いていました。一緒に涙を流してくれる人もいて、とても静かな時間でした。

うまく話せなかったけど、みんなの表情や頷きから、心から聴いてくれていることを感じ、スーッと癒されていくようでした。

みんなの話を聞くこともまた貴重な時間。

ただただ聞く、まるごと聞いて、まるごと受けとめる。ひとりひとり状況は様々でも、根底にある同じ苦しみ、つながりを感じ、安心感を感じました。

それぞれが話し、みんなで聞く、シンプルなのにこんなに満たされるなんて・・・

ただただ聞いてもらうことのすごさ、特別さ、貴重さをこの時私は初めて体感したのでした。

ミーティング後は近くのお店でランチ。そこでは気楽にみんなでおしゃべりします。

もちろん、ミーティングの時のことも話題になりますが、こうした方がいいよ、など言う人はいません。聞いて自分はこう思ったとか、これを思い出したとか、これに気づいたとか言い合って、笑ったり共感しあったり温かい雰囲気。初めて出会った人たちなのにとても居心地よく不思議でした。

安心安全な場所、そのままの自分を承認してくれる場所

帰り道、私は何か脱出したような、やっと次の場所に行けるようなそんな気分でした。

悩みや苦しみをこんな形で関わり合うことができるんだ!私は希望を感じました。

依存症だけでなく、育児や家族、仕事や人間関係で悩んでいる人たちも、こんな安心できる場所でこんなふうに話を聞いてもらえたらきっと救われるだろうな、いつかこの経験を活かしてできることがあればいいな・・・。

そしてコーチングに出会った時、あのミーティングと同じものを感じました。

・話したいことだけを話せる、なにを話してもOK
・アドバイスもされない、否定もされない、そのままを受け止めてもらえる
・答えは自分の中にあるということを大切にしている。他人の答えを押しつけない。
・存在だけで承認されているということ
・本人が話しきった後に、感じたことを自分を主語にして伝える。(フィードバック)

あのミーティングで感じたものと似ています。

そういう関わりを大事に、今後もコーチとして少しでも誰かのお役に立てたら幸せだなと思っています。

辛いことがあってミーティングに出会い、10年以上経ってコーチングにつながるとは、やはり人生全てつながっているなと思わずにはいられない私です。

読んでいただきありがとうございました!

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