大学4年生だった長男が就職を機に家を出ることになりました。
去年から自分で家を探し、今年に入ってから新しい家の方へ行ったり来たり。
そしてついに昨日、完全に荷物を引き上げに帰ってきたのです。
まだ荷物がたくさんあったので、私はまだ長男が家を出るという実感はありませんでした。
それが、荷物を運び出す作業を見守っていたら急に、
「あぁこの子と暮らすのが終わるんだな」
「この子の子育てがもう終わるんだな」と現実が迫ってきたのです。
そうしたら、涙が・・・💧
困っちゃいました。
長男の彼女も手伝いに来てくれていたし、5歳と7歳のチビちゃんたちも久しぶりにお兄ちゃんに会えてキャッキャ嬉しそうに盛り上がっていて。
そんな中ひとりで泣き顔に💦
洗面所で心を落ち着かせて、目鼻が赤くなってないか確認しつつ、また様子見に行ったり。
そのうち「あぁ最後にもう一度だけ抱きしめたいな」
そんな気持ちがこみ上げてきました。
長男が思春期になってからは、当然ハグなんて一度もしたことがありません。
でも・・・そっか・・彼女もいるしね・・・無理だよね。
もう、できないんだ。
私は長男の彼女には本当に感謝していて、いつも長男のそばにいてくれることが私の安心になっています。
だから彼女に息子を取られたとか、そんなことは全然思ってない。
ただシンプルに、もう息子を抱きしめる役目は終わったという事実を感じて、そういうもんなんだな、これが親というものなんだなと理解しました。
それが・・・
作業も終わって、最後に玄関でお見送りする時、
息子がまっすぐ私の目を見て、数秒見つめて、
「じゃあね、またね」
と両手を広げてくれたんです。
長男をハグすることができました✨
彼女もいるし、ちび達も大騒ぎしている中だったから短い時間だったけれど、
私には時間なんて関係なくて、一瞬の深さをしっかり感じました。
そして、自分の心の中に言葉が下りてきました。
「長男は全部ぜーんぶ分かっていたんだな」
息子が何か言ったわけでも、直前に私がそういうことを考えていたわけでもありません。
ただ急にそういう言葉が下りてきました。
長男が生まれて、次男が生まれて、数年後に私は離婚、シングルマザーになって、
そして今の夫と再婚して、また子どもが2人生まれて・・・
そういう環境だったから、本当にいろいろありました。
長男には苦労をかけた、申し訳なかったなと思っています。
でも、ハグした時、この子はそんな私の事情も、葛藤も、ぜーんぶ分かっていたんだなと
あらためて全身で理解したんです。
そんなの何にも感じとれない子だったらよかったのに、
私の気持ちなんてぜんぜん分からない我儘で鈍感な子だったら良かったのに。
そう思います。
そしたらもっと楽だっただろうに。
でも、分かっていたんだという感覚は、イコールつながっているという感覚でもありました。
私と長男にはちゃんと絆があるということをしっかり感じました。
それはお腹の中にいた頃からずっと感じてきた心と心のつながり。
すごく救われました。
この子育てが合っていたのか、間違っていたのかは分かりません。
でも、長男を育てていくことを通して、私はいろんな感情を味わってきました。
嬉しい、楽しい、幸せ、感動、そういう好ましい感情から、
濁ったダークな感情、言葉にも表現できないようなえぐい感情、あらゆる感情です。
子育てってそういうことだったのかもしれない。
こんなにも豊かな感情を味あわせてもらえたこと、感謝しかありません。
次男もあっという間にこういう日を迎えるだろうし、今5歳、7歳の三男や長女だって同じでしょう。
その子たちを自立するために育てるというよりは、
その時その時を味わい尽くすのが本当の子育てかもしれしれない、
これからも家族との一瞬一瞬を嚙みしめていきたい。
そんなことを感じずにはいられないできごとでした。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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