こんにちは、コーチングプレイス認定コーチの遠藤幸子です。
誰かを褒めた時「嘘でも嬉しい~!ありがとう!!」なんて言われた事ありませんか。
ちょっと照れ隠しもあると思いますが、例え本気でそう思ってなくても、言われただけで嬉しいってことですよね。
そして、最近思ったのですが、その逆も然りということ。
つまり、嘘であっても言われたら傷つく、ということです。
リハビリの仕事をしている私の夫は、いろいろな高齢者を相手に日々仕事をしています
最近ちょっと元気がない様子なので聞いてみると、利用者さんから罵声を何度も浴びせられて、さすがに疲弊していると言います。
脳や精神にいろいろと疾患があり、本来そういうきつい言葉を発する人じゃなくても、そういう事を平気で言うようになってしまったり、普通なら理性で抑えられるところが病気により抑えきれず、怒鳴ってしまったり、暴言を発してしまうなんてことがよくあります。
夫も、もちろんそこは理解しています。だから、利用者さんに怒られたり、理不尽なことを言われても、たいてい冷静に対応できていました。
でも、それでも、分かっていても、何度も言われ続けると気持ちは落ちてくる、元気が出なくなる、傷つくと言います。
言葉の力ってすごいですよね。
私も福祉の仕事で脳疾患、精神疾患の方々と接してきたので夫の状況がよく分かります。
暴言を浴びながらも、「これは仕方ない、本人も好きでそうなってるわけではないんだ」って理解しながら穏やかに対応する。
でも、そんな風に怒鳴られたり罵声を浴びさせられたりが何年も続くと、「もういいかな。もう踏ん張るのもちょっと疲れたかな。そんな耐えてまで、あえてそういう環境に自分で身を置く必要もないのかな」というように思えてきてしまうものです。
私は今、長く続けてきた福祉の仕事から少し距離を置きたいなと感じているのですが、それはやはり、そういうところから少し離れて心を休めたいということが大いにあります。
夫や私の仕事の話は一例ではありますが、言葉を侮ってはいけないですね。
いい言葉も悪い言葉も、たとえ本気ではなくても冗談でも、その言葉はパワーを持ってしまいます。
だから冗談であっても悪い言葉は発しないほうがいい。
そして、たとえ相手が悪いわけではないような仕方ない場合だって、きつい言葉を受け取ったら傷つくことは当然なんだって思っていい。本心で言ってるわけではないと分かっているのに傷ついている自分をおかしいなんて思わなくていい。
そしてその傷ついた心は放っておいてはいけないということです。
相手を責めることもできないならなおさらケアが必要だと思います。
医療や福祉の従事者だけでなく、家族のケアをしている人の中にも同じ思いをしている人がきっとたくさんいるんじゃないでしょうか。
言葉から受けるダメージをちゃんと認識して、傷ついた自分の心を軽く見ず、ケアしてあげてほしいです。
夫にも「嘘でも嬉しいことがあるように、嘘でも本気じゃなくても傷つくことがあるよね、当然だよね。」と話し、そんな状況でも相手を責めるわけでもなく、理解しようと努めながらよく頑張ってるよ、簡単な事じゃないよね、などと話すことで少しずつ夫の表情が晴れてくる感じがしました。
ここまで読んでいただきありがとうございました!!
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